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上位ソフトでは先手有利?

まふさんのブログで最近開発されたmafu110の対局結果について記事を書かれていますが、後手番がとにかく弱いというコメントが強く印象に残りました。実は私も上位ソフト(評価関数)で先手有利が確立しつつあるような気がしていたので、最近調べたレーティング戦の結果をおさらいしてみました(@YasuhiroIke, @snooze1mitsuya, @Rota_JPさんらから頂いた棋譜も含む)。現在のレートでR4050程度以上(定跡はoffにした対局)ということで調べてみると、

という結果になりました。トータルでは先手勝ち1956-176-1441後手勝ちで先手勝率は(引き分けを0.5勝とカウントして)57.2%, プロ棋士同士の対局の先手勝率(52%)よりもかなり大きいような気がします。この結果、上位ソフト同士の対局をサンプリングしたものなのですが、実は同様の結果はもう少し下から出ていたのかもしれません。冬休みの宿題にちょうどよいかもしれません。

勝率57%超というと、そろそろハンディが必要な領域のような気もします。(レート差で50になります。)もしかするとソフト対局では先手にハンデをつけるべき時代に入ってきたのかもしれません。例えば、互角局面から始める、駒落ち(先手香落ち)、先手の持ち時間を減らす、などなど。私が調べているレーティングのための対局も工夫が必要だと思うので、色々実験してみようと考えています。

 

12/29 追記

この記事と関連するツィートに関して以下のようなコメントを貰いましたので追記いたします。

まふさん @mafu_op_theory

mitsuyaさん(@snooze1mitsuya)

私が調べたelmo以上の7000局では先手勝率58.8%ですね。もう後手番は横歩は指さない方がいいと思います。後手番での引き分けは0.5勝以上の価値があると思うので積極的に千日手狙いでもいいような気がしてます。」

これらの結果を見る限り、「先手有利」というのは特殊なソフトの傾向ということではなさそうです。上位ソフトはどれも同じような作られ方をしている部分がある(Stockfish型探索、評価関数の雑巾絞り)のでそれが結果的にこのような傾向を作っている、ということはありうると思います。

千田プロ @mizumon_

棋譜の中から横歩取りを取り除くやり方をよく知らないのでうまく答えられませんが、ソフト同士の定跡無し対局の場合に、プロの将棋で後手番が指さないような形にある確率で入ってしまうということはありうると思います。

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